時間が巻き戻ったなんて言えば、どうなるだろう? はてなのお題
時間が巻き戻ったなんて言えば、どうなるだろう?
今回のはてなのお題は「誰にも信じてもらえない体験」である。
さて、ボクはと言えば、以前に書いた通りに、心霊経験などほとんどない人間なのだけど、それでも一度だけあるんだ。
その話は下のリンクを参考にして欲しい。
では、誰にも信じてもえない体験の話をしようじゃないか。
と言っても、タイトルでネタバレしとるけどな。
さて。
誰にも信じてもらえない体験。
それは時間が巻き戻った話である。
が、そう大した話でもないので、肩の力を抜いてリラックスして読んで欲しい。
あれは、まだボクが高校生だった頃の話である。
当時、付き合っていた彼女と図書館に行っていた時のことだ。
その図書館の壁には、学校で見かけるような大きな壁掛け時計がついていた。
確か最初に確認した時は11時20分だったはずだ。
もうすぐお昼になるから、彼女とファストフードでも行こうなんて話をしていたんだよね。
で、図書館だからあまり大きな声を立てることもできないので、また暫く読書に没頭していたわけだ。
で、そろそろ良い時間になったかな、なんて思って、ふと時計を見た。
体感時間にして20分くらいは経過していただろう。
なにせ読んでいた小説のキリの良いところまでいったのだから。
時計の時刻だが、何故か11時08分だった。
は?
と思って、自分の腕時計を見る。
やはり、11時08分を指している。
同じように読書をしていた彼女に声をかけた。
「ごめん。悪いけど、時間教えてくれる?」
「え? 時計あるじゃん」
「いや、あれ見て」
時計を指差すと、彼女の目が大きく見開かれる。
「さっき、11時20分くらいだったよね?」
「うん。でもさ、オレの時計もほら」
「うそ……わたしの時計は……11時08分だ」
2人して絶句である。
なんでこんなことになっているのか。
まったく意味がわからなかった。
けれど、誰かに聞いたところで納得のいく答えが返ってくるはずもない。
どうせ見間違えたか、時計が壊れたか、その辺の無難な話に落ち着くだろう。
だから、誰にも言わなかったし、彼女も不思議だなと思いはしても、それ以上の追求をしなかった。
ボクも彼女と同じだ。
気にしても仕方ない、としか答えがでなかった。
だから、特に話題にすることもなく、その話は2人の中で終わったんだよね。
でも、偶にボクは思い出してしまう。
こんな話、誰か信じてくれるのだろうか。